最高裁判所第一小法廷 昭和23(れ)749 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
被告人弁護人水野勇上告趣意第一点について。
しかし、被告人が第一審相被告人A及び同Bと共謀の上強盗を企て判示日、判示
場所に相被告人を案内した上、戸外で見張りをし、相被告人において判示強盗の実
行行為をしたとの原判決の判示事実は、その挙示の証拠により肯認し得られるとこ
ろである。
そして、数人共謀の上強盗をした場合にはその共謀者の一人が実行行為を全然分
担しないときでもその者において強盗正犯の責を免れないものであるから、原判決
が被告人の判示所為に対し刑法第二三六条第一項第六〇条を適用したのは正当であ
つて原判決には所論の違法は存しない。論旨はその理由がない。
同第二点について。
しかし、酌量減軽を為すか否かは事実裁判所の自由裁量に属するから原審が所論
その他諸般の情状を斟酌して、これを為すを相当としなかつたからと言つて原判決
に所論の違法ありと言うことはできない。論旨は採るを得ない。
被告人の上告趣意について。
所論は被告人の経歴、本件犯罪の原因、動機等を述べ、強盗の道案内をしたのみ
で強盗の意思も、見張りをしたこともないと言うのである。しかし、強盗の共謀を
した以上見張りをした者でも強盗正犯の責に任ずることは弁護人水野勇上告趣意第
一点について説明したとおりである。又事実認定に属する主張は事実裁判所たる原
裁判所で専ら判定する事柄であるから上告理由として採用することはできない。
よつて刑訴第四四六条に則り主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員の一致した意見である。
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検察官 安平政吉関与
昭和二三年一一月四日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 真 野 毅
裁判官 岩 松 三 郎
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